日本人は無宗教者が多いと聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?たしかに特定の宗教を信じる人の割合は少ないかもしれません。日本における宗教の割合を、さまざまの機関の統計調査からまとめてみました。, 日本は日本国憲法によって信仰の自由が認められ、国教は定められていません。そのため、宗教団体の数は非常に多く、国が把握している宗教団体だけで、およそ182,000団体も存在しています。この日本で信仰されている宗教の割合はどうなっているのでしょうか?解説していきたいと思います。, 今回「終活ねっと」では、日本の宗教の割合について以下の項目を中心に解説していきます。, この記事を読んで日本の宗教の割合についてしっかり理解しましょう。ぜひ最後までお読みください。, 文化庁が宗教法人に対して行った宗教統計調査によると、各宗教の信者数は以下のようになっております。, この調査によると神道の信者の割合が最も多く、次いで仏教の信者の割合となっています。ただしこれらの数字を足し合わせると日本総人口の約1.5倍の人数になってしまいます。現実的ではない数字ですので、あくまで推計として参考程度にしてください。神道系と仏教系が全体の大多数の割合を占めるということはまず間違いないでしょう。, 続いては日本の週刊誌が調査した、宗教法人信者数ランキングを紹介します。1つの宗教法人が数多くの団体を抱えている場合もあります。, 日本には様々な種類の神社があることをご存知ですか?神社の中でも3大神社と呼ばれる影響力の強い神社の神宮・天神・八幡宮・住吉・大社について知りたいという方はこちらの記事も併せてご覧ください。, 様々な種類の神社があることをご存知ですか?今回は神社の中でも3大神社と呼ばれる影響力の強い神社の神宮・天神・八幡宮・住吉・大社について解説をさせていただきます。有名な3大神社に訪れてみてはいかがでしょうか。, このランキングを見ても、神道系と仏教系が上位を占めていることが分かります。ただし1位から19位くらいまでの信者数を合計したあたりで、日本の人口を上回ってしまいますので、こちらも参考程度に留めておいた方がよいでしょう。, 宗教の信仰に関する調査は上記のように何度も行われます。ですが、なぜこのような宗教の調査を行うと、各宗教・宗派の人数の合計が日本の人口を超えてしまうのでしょうか?この要因として、以下の3つが考えられます。, 宗教法人が、誇張している場合や、そもそも実数を把握しておらず、大体の数を出している場合があるそうです。檀家数や信者数に応じて上納金の金額を決めているので、多めに申告する場合もあるようです。, キリスト教では洗礼、イスラム教ではシャハーダといった入会儀式を受けた時点で信徒とされます。しかし、日本の仏教や神道には、信徒かそうではないかに明確な区切りがありません。神道であれば周辺住民を氏子とみなすこともあります。仏教であれば本人が無宗教でも他の宗教でも関係なく生家が所属している寺院の檀家として数えたりします。つまり宗教の特性柄、信者の基準が非常にあいまいです。また神仏習合の名残で、家の中に仏壇と神棚が両方あるなど、仏教寺院の檀家であると同時に神社の氏子であることも少なくありません。, キリスト教団体のような音信不通が数年続くと除名されることが一般的である団体もありますが、中には信者が脱会したり死亡したりしても除名されずに残ったままになっている団体もあるようです。, 現代の日本では、宗教の信仰は重要視されない上、自分の信仰を意識することもあまりません。そのため明らかに違和感のある結果であっても、異議を唱える人は多くありません。また、宗教と政治の距離が近くならないように、文化庁がしっかりとした調査をすることが難しいというのが実情のようです。, さきほどの結果のみでは、じゃあ無宗教者は存在しないの?となりますよね。しかし、自分の宗教は○○だと主張できる人ばかりではなく、特定の宗教をもたない人もいます。無宗教という概念を加えて調査した結果を複数紹介いたします。以下の結果をみると、いずれも日本人の約半数が無宗教であることを表しており、日本では無宗教が多いと言われるのにも納得できます。江戸時代には、寺請制度により特定の寺の檀家となったために、そのまま仏教徒であるという家も少なくないのでしょう。無宗教に次いで多いのが仏教であるのはそのためかもしれません。, 2012年にアメリカの『ピュー・リサーチ・センター』という調査機関が発表した調査結果によると、日本人の57%が無宗教、36.2%が仏教となっています。, 『世界60カ国価値観データブック』には日本人の約52%が無宗教で、約35%が仏教を信仰していると書かれております。残りは神道が占める割合が多いです。, 一方国内の調査部隊が日本国民に行なったアンケート調査等では、何かの宗教を信仰している人は日本人全体の2割から3割という結果が出ました。また、同じ調査で7割から8割の人は無宗教だと自覚があるということも分かりました。さきほどの2つの調査結果と差異がある理由としては、海外機関の調査なのか国内機関の調査なのかの違いの現れではないかと思います。, 無宗教と混同しやすい無神論、この2つの違いはご存知ですか?無宗教と無神論は似ているような気がしてしまいますが、異なる概念を持ちます。, 神が存在しないことを主張すること。たとえば信仰している宗教は特にないが、交通安全のお守りを大切に身に付けているという人は、無神論者ではなく、無宗教者だと言えるでしょう。神や仏の存在をどちらかというと何となく信じてはいるけど、信徒になるために門を叩くほどではない…。そのような感覚でいる日本人は少なくないと思います。, 宗教団体が考える信徒の基準と、個人が考える信徒の基準に大きなズレを感じます。そのためせっかくの調査も、どこまで信じていいものか分からないものになってしまっています。宗教団体に以来する調査では、神道系の割合が48%、仏教系の割合が46%とほぼ同列だが、最も多いのが神道、次点で仏教だとしています。国民意識としては、海外の機関の調査では、無宗教の割合がおよそ50~60%、次いで仏教の割合がおよそ35%でした。国内の機関の調査では、無宗教の割合がおよそ7~8割、仏教の割合がおよそ2~3割程度でした。おおよその割合として把握する程度に留めておくのが無難なのではないでしょうか。このように調査によって結果が異なることからも、日本人の宗教に対する意識の曖昧さが伺えるのではないでしょうか?最後までお読みいただきまことにありがとうございました。, もっとも日本で有名な宗教は仏教だと思います。しかし、仏教はお寺の教え。実は日本には「神道」と呼ばれる神社の教えがあるのです。神社の教えである神道がどのようなものか紹介します。, 筆者が住むカリブは完全に「宗教」といえばクリスチャン。ここにいる他の先進国の人々も大体クリスチャン。そんな彼らがもつ日本への興味は全く尽きません。そんな彼らが持つ、日本の「宗教」に対する姿勢への反応とは。そして皆が一番驚く日本の習慣とは。少しまとめてみました。, 日本には、現在約80000もの神社があります。多くの人が一度は神社を訪れたことがあると思います。しかし、神社が何のための施設であり、どんな宗教に関係しているかご存じですか?今回は、神社と宗教の関係性と神社やお寺の参拝方法の違いについて詳しく紹介していきます。, 日本には数多くの神社があります。街中や近所にもいくつか神社はあるかと思いますが、新しく神社を作ることは出来るのでしょうか?今回は神社を新しく作れるのか、作る場合の費用や宗教法人について詳しくご紹介します。, 普段あまり意識することはないでしょうが、日本に神社やお寺がどれくらいあるかご存知ですか。調べてみると、実は驚くべきことが判明します。この記事では全国の神社やお寺の数のほか、都道府県別でどこに神社やお寺の数が多いのか、またオススメの神社やお寺も紹介します。, 多くの人が小さいころから慣れ親しんできた日本昔話。実はそんな日本昔話にも怖いお話があります。今回はそんな怖い日本昔話を紹介します。, 日本の神話では八百万と呼ばれるほどたくさんの神が存在しています。山や海の神、家を守る神や安産の神。日本にはあらゆるところに神の存在があると言われています。そして天照大御神をはじめとする魅力的な女神たち、そんな神話の中で活躍する女神をご紹介していきます。, 日本の人形には色んな種類があるのをご存知でしょうか?意外と知らない日本人形の種類と人形の歴史について、供養の方法も合わせてご紹介していきます。, 昨今のテレビやインターネットの発達で、誰もが標準語を扱うことができるようになりました。また、自分の住む地域以外の言葉を耳にする機会が増えました。その方言の多種多様さには驚くばかりです。今回は、日本に散らばる日本語のいろいろな形である方言についてまとめました。, 初詣や合格祈願、七五三など私たちは人生の中で神社に参拝しに行く機会を多く持ちます。このため、幼いころから何とはなしに神社に参拝する際の作法は知ることになりますが、作法の中には誤解されているものも多いです。今回は神社参拝の正しい作法について徹底解説していきます。, 早いもので、年の瀬を意識する時期になりました。 日本には数多くの宗教団体が存在しており、中には危険なので入信してはいけないとされている宗教も存在します。そんな危ない宗教をランキング形式でまとめていきたいと思います。 危ない宗教団体ランキング・1位:創価学会. 期間や寒中見舞いなどについても解説します。, 毎年、年の瀬になると気がかりになるのが年賀状ですよね。いつまでに出せば元旦に届くのか、郵便局での販売期間はいつまでなのかなど気になることはたくさんあります。今回の記事では年賀状と寒中見舞いの違いや保管期間など、年賀状に関する疑問をすべて解説します。, 神社にお参りしたときには、ほとんどの方がお賽銭を入れますよね。では、お賽銭としてどのくらいの金額を用意すればいいのでしょうか?今回の記事では、気になる神社のお賽銭の金額相場やお賽銭の起源、参拝のマナーなど様々な疑問にお答えします。, 年賀状にはどんなことを書けばよいのでしょうか?正しい書き方を知っていますか?今回は年賀状の正しい書き方についてご紹介していきます。このような方はこのような書き方、というように、立場別に見ていきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。. 日本の宗教(にほんのしゅうきょう)は、神道と仏教が多数を占めている 。現在の日本においては、「信教の自由は、何人に対してもこれを保障する」(日本国憲法第20条)と定められ、国教は定められていない。 信者数の割合を調べるとき、二種類の方法があります。 ひとつは登録している宗教法人に信者数を聞くこと。 そしてもう一つは、一定の人数に電話して割合を計ること。 調査方法として、宗教法人へ聞く方法は全く当てになりません。 全ての信者数を数えると日本の人口が2億を超えるから。 例えば死亡 … 外国人観光客の日本の宗教への関心が高まっていることは確実であり、外国人観光客に日本の宗教について話ができるようになれば、人間関係の� 日本の宗教(にほんのしゅうきょう)は、神道と仏教が多数派を占めている[4]。現在の日本においては、「信教の自由は、何人に対してもこれを保障する」(日本国憲法第20条)と定められ、国教は定められていない。, うち文部科学大臣所轄の宗教法人は神道系216、仏教系473、キリスト教系325、諸教118となっている。都道府県知事所轄の宗教法人は神道系84561、仏教系76737、キリスト教系4451、諸教14183である。, 各宗教の信者数は、文化庁『宗教年鑑』平成29年(2017年)版によると、神道系が8473万9699人(46.5%)、仏教系が8770万2069人(48.1%)、キリスト教系が191万4196人(1.1%)、諸教(神道系・仏教系・キリスト教系以外であるもの[分 1])791万0440人(4.3%)、合計1億8226万6404人となり、これは日本の総人口(約1億2600万人)のおよそ1.5倍にあたる[6]。したがって複数の宗教の「信者」として数え上げられている国民が確実にいることになるが、一方で個々の国民へのアンケート調査などでは、「何らかの信仰・信心を持っている、あるいは信じている」人は2割から3割という結果が出ることが多く[7]、逆に総人口を大幅に下回る数しか宗教の「信者」がいない、または「信者である」と思っていない、ということになる。, 「神道系」「仏教系」「キリスト教系」「諸教」の種別についても、便宜上の整理に過ぎない。宗教統計調査に際して文化庁が一定の判断をしているが、4つの項目の中から各宗教法人が選択して自己申告しているものである。「日本の宗教は4種類に大別される」と文化庁が認定しているわけではなく、宗教学上の分類でもない。かつて教派神道であった天理教は「諸教」と届け出ており[分 2]、この分類が必ずしも実際の教義や儀礼、信仰の様相、歴史的経緯等と一致するものではない[分 3]。, 「宗教を信仰しているかどうか」という調査の場合は、また異なる数字が出ている。NHK放送文化研究所による「ISSP国際比較調査(宗教)2008[8]」によると、「あなた自身は、何か宗教を信仰していますか」という問いに対して、「宗教を信仰していない」(無宗教)49.4%、仏教34%、神道2.7%、その他の宗教1.1%、プロテスタント0.7%、カトリック0.2%などとなっており、「宗教を信仰していない」人49.4%に対して「宗教を信仰している」人は38.7%となっている。したがって、「宗教を信仰している」人の中では仏教が多数である。キリスト教信者は少数であり、かつその他の宗教(諸教)の信者よりも少ない、という点は文化庁『宗教年鑑』の宗教統計調査の数字とおおむね一致するが、『宗教年鑑』では仏教とほぼ同じだけ信者がいることになっている神道を「信仰している」と思っている人は仏教に比べ相当少ない、ということになる(なお、NHK放送文化研究所の調査においては伝統宗教と新宗教の区別はしていない)。, また同調査によると、神の存在については、「神の存在を信じない」人は8.7%と少数であるが、「神の存在に疑問を感じることもあるが、神は存在すると信じている」人が11.9%、「実際に神が存在することを知っており、神の存在に何の疑いも持っていない」人は4.3%となっており、神の存在を積極的に肯定する人も少数である。一方、「神が存在するかどうかわからないし、存在するかどうかを明らかにする方法もないと思う」という不可知論的な立場を表明する人も19.2%で必ずしも多くはない。「神がいるとは思わないが、何か超自然的な力はあると思う」人が23.2%、「神の存在を信じる時もあるし、信じない時もある」人が32.0%となっており、時と場合によっては人知を超えた宗教的とも言い得るものが存在しているような気がする、といった意識を持っている人が半数以上を占めており、多数派である。また、多くのものに神の存在を感じたり、祀ったりする気持ちについて、「理解できる」人が25.9%、「どちらかといえば、理解できる」人が52.9%で、汎神論的感覚を肯定する人も多数となっているため、「宗教を信仰していない」人(無宗教)が約半数であっても、単純に「無神論者や不可知論者が約半数」とは言えない、という結果となっている。, なお、ギャラップインターナショナルによる2017年の調査(調査対象68カ国、約6万6千人)によれば、日本は人口の29%が神を信じていない無神論者とされ、この無神論者の割合において、日本は中国に次いで世界2位となっている[9]。, 日本では神道、仏教の信徒が大多数を占めている。日本では神仏習合(シンクレティズムの一種)の時代が長く続いた。明治維新で神仏分離がなされた後も神道と仏教の間の区別には曖昧な面が残っている。また、廃仏毀釈を逃れるため、もとは寺であったものが神社になった例も多い。これらの理由により、神棚を祀り仏壇も置いている家庭、仏教寺院の檀家であると同時に神社の氏子でもある家庭は少なくない。これが、神道を信仰する者と仏教に帰依している者を合わせると2億人を超えるといわれる所以である。, 視点を変えると、神道と仏教という2つの宗教が並立して日本に存在したと捉えるのではなく、神道と仏教が互いを飲み込んで渾然一体となった日本固有の信仰があった(あるいは今もある)というのが自然であるとも考えられる。歴史的に見ても現在においても、誕生祝い・七五三・成人式や祈願事などのハレの行事は神道が、葬儀・供養や死生観にまつわることなどのケガレは仏教が担うように機能を分担しており、両者を合わせて一つの宗教観を構成しているともいえる。, 縄文時代の狩猟や漁労、あるいは自然物の採集が主だった頃に、人は、自然現象に霊の存在を認め、畏怖し、呪術によって災難を避け、自然の恩恵を祈る風習があったことは、充分に考えられる。晩期縄文時代には、稲作が日本に伝わり、急速に日本列島に広まり、弥生時代を迎える。『古事記』には皇室や神話などの情報が詳しく記されている。『日本書紀』や『古語拾遺』なども成立し、それらを神道は規範としている。神道の「神」とは、自然や人間や動物・植物を含めた万物の中でも、特に優れた徳を持ち、人々がおそれ慎む存在であると考える。しかし、病気をもたらす「疫神」のように、恐ろしい神もある。また「雨の神」は、豊かな水を与えてくれるが、大雨を降らし、洪水を引きおこすこともある。神をおそれ、かしこむことは、自然のルールを守り、自然と共存して生きていくことを誓う意味もある。奈良時代になると、神社に神宮寺が建てられ、寺に神がまつられるようになり、「神仏習合」の時代が長く続いた。ただし出雲大社のように、早くから神仏分離をした神社もある。明治維新で政府は、神道と仏教との区別を明確にしようと「神仏判然令」を発布し「神仏分離」を行った。第二次世界大戦の終戦後、GHQにより「神道指令」が発布され、いわゆる「国家神道」は廃止され、神社は「国家の宗祀」の地位を失い「宗教法人」となった。現在の神道は、八百万神々(やおよろずのかみがみ)と祖先を祀り、皇室や日本の文化や伝統を重んじ、「浄き心、明き心、正しき心、直き心」で「世のため人のために尽くすこと」を眼目にしている。神道信者や神道施設(神社等)の数は、日本の宗教の中で最大だと言われている[10]。神道(神社神道)は「神は言挙げをせぬ(ものをはっきり言わない)」という思想に見られるように、明確な教義が存在せず(教派神道系のセクト宗教(新宗教)には明確な教義が存在する)、厳密な入信規定もない。氏子入りがこれに近いが、特定の神社の氏子でない日本人が神棚の設置、神社への寄付、祭事への参加などを行うこともあり、これをもって信者と見る向きが多い。, 日本の仏教はほとんどが大乗仏教である。鎌倉時代に成立した宗派(鎌倉仏教)が今日の仏教の礎となっており、日本の歴史に深く影響を与え、現在に至るまで信者数も多く、日本の仏教徒の大部分を占める。, 歴史を遡れば、仏教は6世紀に日本に伝来したとされている。奈良時代には「南都六宗」と呼ばれた三論宗、成実宗、法相宗、倶舎宗、律宗、華厳宗などが広まった。平安時代には遣唐使とともに唐(中国)に渡り仏教を学ぶ僧が多くいた。代表的な存在として、最澄は帰国後に法華経や密教を中心とした天台宗を開き、空海は太陽を神格化して生み出された大日如来を宇宙の中心と説く密教を学び、帰国後に真言宗を開いた。仏典には、釈迦が教えを説いてから千年間は正しく教えが伝わり実践されるが(正法)、その後千年は教えが形骸化し(像法)、像法の後は末法すなわち仏法を正しく聞くことが出来ず、正しく理解する者がいなくなるという、すなわち暗黒時代が到来するとの思想が記されている(末法思想)。日本では平安時代、(いくつか見方はあるものの)1051年などに末法に入ったと見なし、すでに末法に入ったという痛切な意識は人々の中にいくつかの動きを生んだ。ひとつの動きは、この世に絶望し来世の幸福を願い阿弥陀如来にすがる信仰(浄土思想)で、これは貴族や貧しく力のない一般庶民の間にも広がり、この信仰に基づいた寺院が全国規模で建立された。, すでに末法に入ったとされていた鎌倉時代、実際に世は戦乱や疫病で乱れ、人々は絶望の淵にいた。そうした人々の間では「南無阿弥陀仏」と念仏を唱え続けることで阿弥陀如来に救済され、極楽浄土に往生することが出来るとする法然の浄土宗や、男尊女卑や女人不浄が当然と考えられていた時代に男女平等や女人往生を説き、罪深い自分たちだからこそ女性も男性もありのままの生き方のまま浄土往生できるとする悪人正機を説いた親鸞の浄土真宗が全国に広がっていった。こうした後に日蓮は、末法に入ったからこそ「南無妙法蓮華経」(法華経)と日々題目を唱えることで菩薩に至ることができ、安寧を得ることができると説き、日蓮宗を開いた。これら方向性の異なる2つの思潮は、それぞれ現代社会にまでつづく大きな潮流をかたちづくり、今もなお大きな影響力を持っている。またこの時代に中国から禅宗が伝わり、臨済宗や曹洞宗などの流れが生まれた。日本の仏教は、全体的に見れば戒律はほとんどなく、他宗派との表立った論争も少ない。なお戒名(浄土真宗においては法名、曹洞宗においては安名[注釈 1]、以下同じ)は、本来は仏弟子として生きることを誓った人に僧侶から授かる仏弟子としての名前であって、生前に授かることが本来の慣習である[11]が、多くの日本人の場合は、自身の葬儀の場において戒名(または法名)を得ることにより仏門に入ることになる。, 1898年にインド北部で発見されシャムのラーマ5世に譲渡された仏舎利は、1900年にアジアの仏教国へ一部が分与されたが、この際にはビルマやセイロンに加え日本も含まれており、当時のシャムでは仏教徒が多い国と認知されていた。, 史料によって、確実に日本にキリスト教が伝わったことがわかるものは、イエズス会のフランシスコ・ザビエルによる布教である。戦国時代のさなか、1549年のことであり、当初はほぼザビエルたちイエズス会の宣教師のみで布教が開始された、とされている。ザビエルたちは初め鹿児島に入り、そこから布教を開始した。その後、フランシスコ会なども来日し、布教を行った。これらはカトリックがほとんどで、「耶蘇教」「天主教」と呼ばれていた。当時は新興の教えであったプロテスタントはまだ入ってきていなかった、と見られている。, 当初、勢力拡大に明け暮れていた各地の戦国大名たちは、最新の知識や技術を持った彼らヨーロッパ人たちを基本的に歓迎しており、キリスト教も比較的スムーズに広まっていった。大名の中には、新しい思想であるキリスト教に惹かれて入信した者もおり、彼らはキリシタン大名と呼ばれた。しかし、サン=フェリペ号事件などいくつかの事件をきっかけに、権力者から忌避されるようになり、やがて天下統一を果たした豊臣秀吉によって禁止されることとなった。, その後、江戸時代が訪れるとキリスト教は一時的に解禁されたが、すぐに禁止された上に、また江戸幕府が鎖国政策が敷いたため、宣教師ばかりか一般の外国人も入国できなくなり、日本国内のキリスト教は衰退した。当時の日本人キリスト教徒は、棄教するか隠れキリシタンとなった。この隠れキリシタンたちは、密かに信仰を伝えていくこととなった。江戸幕府はヨーロッパ諸国の中で、プロテスタント国家のオランダとだけ、オランダ商館を通じて貿易を継続した。オランダは幕府のキリスト教禁教政策を尊重したため、幕末まで日本にキリスト教が広がることはなかった。, 明治政府も五榜の掲示第三札に見られるように当初はキリスト教禁教政策を引き継いだが、1873年、キリシタン禁制の高札が撤去され、いくつかの制限がつきながらも布教が容認された(背景には、キリスト教国がほとんどの欧米諸国からキリスト教禁止に抗議や非難が相次いだことによる)。西洋諸国から宣教師が来日し、教会を開いた。隠れキリシタンも公に信仰できるようになった。1889年2月に発布された大日本帝国憲法において信教の自由が明文化されたが、政府は「神道は宗教ではなく(神道非宗教説)、国家の祭祀(≒国教)であり、臣民に義務がある」として国家神道を創始した。宮城遥拝が国民に義務付けられ、キリスト教団体もこれを受け入れざるを得なかった。教派神道(後に十三派が成立)と仏教(十三宗五十六派)が管長のもとに各教派・各宗派を組織した法的根拠は、1884年8月の太政官布達第十九号「神仏教導職ヲ廃シ住職ヲ任免シ教師ノ等級進退ハ各管長ニ委任等ノ儀」[12]であった。しかしキリスト教については宗教行政上「神仏道以外ノ宗教」として扱われていたのみであり、法制度の外に置かれていた。禁教が解かれたとはいえ、日本の伝統宗教とそうではないキリスト教の扱いにはなお少なからず差があり、西洋諸国との条約改正交渉の中でそのことが問題になった。そこで政府は1899年5月、キリスト教の宣教を正式に公認することを表明し、同年12月には仏教と「神仏道以外ノ宗教」を対象とする宗教法案を元老院に提出した。しかし今度は「耶蘇と同列に扱われる」として仏教界の猛烈な反対があり、結局成立しなかった。キリスト教は法的根拠を持つ教団を創設できず、内村鑑三による無教会主義の提唱など、日本独特のキリスト教信仰のあり方が生まれた。, その後しばらく宗教団体に関する一般法は提案されなかったが[13]、1913年6月、内務省の宗教局が文部省に移管され、仏教と「神仏道以外ノ宗教」が文部省の管轄となってから再び議論されるようになった。しかしその後も仏教界の反発が続いた。紆余曲折があったが、戦時下の1940年に至り、教派神道も対象とした宗教団体法が成立した。この宗教団体法において初めて「神仏道以外ノ宗教」ではなく「基督教」という単語が使われ、包括団体として神道の「教派」、仏教の「宗派」と制度上同様のものとして、「基督教」の「教団」が根本法の中に規定されることになった。この時、教派神道十三派(国家神道に準じた特権的地位のいくつかは廃止)と仏教十三宗五十六派(二十八宗派に整理統合)とともに、カトリックの「日本天主公教教団」とプロテスタントの「日本基督教団」の2教団が文部大臣より認可された。これによってはじめて国法上の宗教団体、かつ法人たるキリスト教教団が成立し、教勢の差こそ大きいものの、キリスト教が教派神道、仏教と法的に同じ地位を得た。この枠組みが戦後も継承され、神道、仏教、キリスト教の3つとそれ以外(諸教)という現在の宗教行政上の分類となっている。第二次世界大戦敗戦後、日本国憲法の制定により憲法第20条の下、日本ではほぼ完全な形での信仰の自由が保証された。, 明治時代以来、キリスト教は西洋文化の一つとして、日本の文化に様々な影響を与えている。一般化されたクリスマスなどキリスト教由来の年中行事のみならず、布教の一環としてキリスト教の教団や宣教師らによって開設された学校が現在まで存続していることや、文化財に指定されている教会建築物、宣教師が開いた避暑地(軽井沢)なども知られており、日本にキリスト教が存在し、一定の活動を行ってきたこと自体は日本の社会に認識されていると言える。学校に関しては広く人気の高い学校も含まれており、寺の子に生まれ、長じて僧侶になった人物が、カトリック系の中学校・高校に通っていたという例さえある[14]。, しかしキリスト教の信者(クリスチャン)そのものは、プロテスタントおよび日本聖公会、カトリック、オーソドックス(東方正教会)の全てを合わせても、日本人全体の1%前後と言われている。文化庁『宗教年鑑』平成29年版ではキリスト教系の信者数は191万4196人、割合で1.1%となっている。東京基督教大学国際宣教センター日本宣教リサーチ「JMR調査レポート2017年度版」記載のキリスト新聞社『キリスト教年鑑2018』によるデータでは、2017年の日本のキリスト教人口は97万6434人、日本の全人口のうち0.82%となっている[キ 1]。菅義偉内閣までの首相63人のうち7人[キ 2]がキリスト教信者であるという事実はあるが、全人口に対する信者の比率はその1/10以下にとどまっている。, いずれにしてもこの割合は、近隣のアジア各国と比較しても際立った低さである(これに匹敵するタイ、ラオス、ネパールなどの国もある)。日本のキリスト教団体の多くは、ヨーロッパやアメリカはもちろん、韓国、中国、台湾、ベトナムと比べても小規模である。特に地方のプロテスタント教会では信徒が10名に満たない団体も多く存在する。教団単位では日本発祥の新宗教で戦後教勢を伸ばした創価学会(公称827万世帯[15]、実数は不明[数 3])、立正佼成会(272万5561人[16])(両教団とも分類は仏教で法華信仰の教団)は単独で日本の全キリスト系信者数を上回っている。またカトリック教会の信者数は44万1107人で、日本のキリスト教主流派およびキリスト教系新宗教すべてを含むキリスト教系教団の中では最大勢力とみられるが、宗教教団全体では天照皇大神宮教(47万9067人)、生長の家(45万9531人)、円応教(44万9090人)などの日本発祥の新宗教を下回る教勢に留まる。キリスト教最大の教派であり世界最大の宗教教団と目されるカトリックが、日本においては霊友会(127万2581人)、天理教(119万9955人)、佛所護念会教団(111万5343人)、パーフェクトリバティー教団(PL教団、81万8467人)、妙智会教団(68万5145人)、世界救世教(60万4015人)など、世界的な広がりという点では到底及ばない新宗教各教団の勢力を大きく下回っているという事実は、「日本ではキリスト教が広まっていない」ということを端的に象徴している。こうした数字からも、日本のキリスト教系信者の割合が小さいことが見てとれる。, またNHK放送文化研究所による「ISSP国際比較調査(宗教)2008」[17]によると、日本人の日常の宗教的行動においてもキリスト教が果たしている役割は神道・仏教に比べて微少である。「初もうでに行く」ことについて「よくする」人が54.9%、「したことがある」人が36.7%、「お盆やお彼岸に墓参りをする」ことについて「よくする」人が65.8%、「したことがある」人が28.4%、 「神社で参拝をする」ことについて「よくする」人が26.2%、「したことがある」人が53.7%となっており、神社参拝や寺院参詣に行ったり、各家々の神道や仏教に関わる行事に参加した経験を持つ日本人が大半であるのに対し、「教会の礼拝に行く」ことについて「よくする」人は1.4%、「したことがある」人は8.0%と合わせて1割に満たず、「しない」人が87.9%と大多数である。日本のキリスト教会には文化財や世界遺産などに指定され知名度の高いものや、観光名所になっているものも少なくなく、キリスト教会側も「礼拝には誰でも参加できる」「気軽に教会に立ち寄って欲しい」とその宗教活動について広く門戸を開いている。しかしほとんどの日本人にとって、日常の宗教的行動の対象としては神社や寺院に比べキリスト教会は縁遠いものになっていることが窺われる。, 神道、仏教に加えて、宗教として意識されることは少ないものの、葬儀、死生観を中心に儒教も大きな影響を残している。祖霊信仰などの観念は現在では仏教に組み込まれているが、本来は仏教哲学と矛盾するものであり、古来の民間信仰と儒教に由来する。位牌、法事など、先祖供養に関わる重要な習慣が、主にその形式において儒教起源である。思想、道徳、政治的規範としての儒学は支配階級を中心に学ばれ、明治時代以降は一般庶民にも直接、間接に影響を与えた。, 新宗教とは、幕末・明治以後、近現代に成立した宗教であり、統一した教義や戒律などはない。新興宗教(しんこうしゅうきょう)とも呼ばれる。, 民間信仰的要素は歴史的経緯もあり、複雑な様相を成している。これらは主にアニミズムを基盤としており、社殿以前の磐座や山岳信仰などに顕著であるが、神仏習合の影響も受け、形を変えて受け継がれているものも多い(道祖神と地蔵菩薩、えびす信仰など)。密教などの影響を受け、仏教や神道の枠に収まりがたい発展を遂げた宗教には、修験道、陰陽道、山岳信仰などがあり、真言陀羅尼や功徳を積んだ法力への期待から御霊会など怨霊の鎮魂を担っていた。現代でも地鎮祭などにはこの考えが残っている。, 上記以外の信徒はまれであるが、日本国内に外国人主体の宗教施設を持つ教団は複数確認され、それらの宗教の信徒との結婚などで改宗した人々も存在する。世界的に有力な外来宗教では、イスラム教信者が約12万人[18]から18万人[19]、バハーイー教信者が約1万2000人[20]、ヒンドゥー教信者が約5000人、ユダヤ教信者が約2000人[21]、シク教信者が約2000人であるという。また中国三大宗教の一つとされる道教の寺院(道観)や日本人が設立した道教の団体もあるが、信者と呼べる人の数は不明である。, 日本人のイスラム教徒人口はさまざまな数字が出されているが、いずれも正確な数字ではない。日本には、国内のイスラム教徒の動向を把握している、統一された組織や団体が存在しないためである。5万人とする説もあれば[22]、20万人近い数字を挙げる者もいる[19]。いずれの数字もかなり多めに見積もられた数字だとも考えられ、「実際に日本国内でイスラムを実践している日本人信徒の数は数百人から、多くても1000人は超えないのではないか」とも言われている[誰?]。日本国内で催されるイスラム教関係の行事、祭典の日本人信者の出席者、日本各地の礼拝所の日本人の礼拝参加者の数から推測してもそれに近い[独自研究? 日本人の宗教の信者数の割合は 信者数の割合を調べるとき、二種類の方法があります。ひとつは登録している宗教法人に信者数を聞くこと。そしてもう一つは、一定の人数に電話して割合を計ること。調査方法として、宗教法人へ聞く方法は全く当てになりません。 日本の宗教割合について。 >文化庁によると、日本人の宗教割合は神教が約1億600万人、仏教が約9600万人、キリスト教が約200万人、その他が計約1100万人で合計2億1500万人となり、日本 … 現代日本人の「無宗教」と「宗教嫌い」世界の宗教の信者の概数。一般にキリスト教・イスラーム・仏教は世界三大宗教、特定の地域や民族の宗教は民族宗教と呼ばれ、ユダヤ教・神道・ヒンドゥー教などがある。これら宗教には実際には様々な分派が存在する。 日本では、何割の人がどの宗教を信仰しているのでしょうか。あなたは日本の宗教についてどのくらい知っていますか。ここでは、日本の主な3つの宗教について、またその割合についてお伝えしていきます。世界の宗教と、その割合についても触れています。 各宗教の信者数とその割合 キリスト教、イスラム教、仏教の三大宗教が全体の60.3%を占めます。また、宗教人口は仏教よりもヒンドゥー教の方が多いです。総人口:67億4,960万人として計算 「ブリタニカ国際年鑑 2009」より 日本の怖い宗教団体をランキングで紹介します。日本には、仏教という宗教が主に浸透しています。しかし、そんなに信仰心が強いという人はいなく、どちらかというと宗教にのめり込む人は特殊な宗教に入っているというイメージが強いのではないでしょうか。

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